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聖剣3・ホークリ
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強化五日目です。
※強化作品は連作となっております。01〜07まで、できれば順にご覧ください※
強化テーマは、『絵で辿る、ホークリ*愛の軌跡』でございます。
<5>
皆に気づかれないよう、目線だけでリースを誘って宿を出た。
追ってくる気配を背で確認して、村の出入り口へと向かう。ランプ花と呼ばれ、自ら光を放つ不思議な花が群生する場所にひっそりと佇む、二つの墓の前でホークアイは立ち止まる。そこはディオールの村の内でも、外でもないところ…種族を超えた禁忌の恋を貫いた結果、命を落とした2人が眠るには、最適の場所であるように思われた。
二人の娘、シャルロットが供したばかりの花が揺れている。
世間にいくらでも転がっているであろうこの手の話に、感傷的になるほどの甘さは持ち合わせていないつもりだった。しかし、確かに今の自身の心には感じるものがあったのは事実。少し以前の自分ならば黙殺していただろうな、と、どこか自嘲的に思う。
「…ホークアイさん…」
リース。
昼間、彼女はどんな気持ちで、あの話を聞いたのだろうか。
「臆病なだけだったんだと思う」
リースが不思議そうに自分を見ている。揺れる花と二つの墓に視線を置いたまま、ホークアイは続けた。
「国とか、仇とか…確かに見過ごせない事実なのは間違いない。でも、ずっとそれを言い訳にしていたって気づいたんだ」
ナバール盗賊団が、ローラント王国に対してしたことは、動かしようのないこと。
知らぬ間に、君に消えない傷をつけていたことも、本当のこと。
何度も見つめ直した真実。けれど、それはいつの間にか自身のこころを覆い隠すために使ってはいなかったか。
いつしか身に付いていた卑怯な防衛本能。本当のこころに触れるのは、ひどく痛いもの。だから。
「俺は、自分の気持ちを認めるのが…怖かったんだ」
リロイとシェーラ。
運命がどうであろうとも、ただ愛する者に真実で向き合った。
彼らを見守る者を悩ませ、苦しめた事も事実。けれど、彼らは互いの真実から逃げなかった。その結果、実を結んだ奇跡――シャルロットという、光。
今ならば、彼らの強さを強さと知ることができる。
「リース、俺は、もう逃げない」
立ち上がり、今度はリースを視線で捕らえた。
ランプ花の淡い光に照らされた、リースの瞳は、確かにホークアイを映している。
揺れる青。けれど、逸らされることはない。
思えば、いつだって自分はこの瞳をまっすぐ見つめるのが怖かった。
真実をぶつけたとき、逸らされはしないかと、伏せられはしないかと…そんなことばかりが気になって、茶化し、煙に巻いてきたように思う。同じように、いつからかリースも自分の目を見なくなった。彼女が同じように自らの真実を覆い隠していたのだとすれば、それは。
もう逃げるのは終わりにしよう。
「俺は、リースのことが――」
*******************
は ず か し い !!!!
ご覧くださってありがとうございまし、た。
<完>
ホークリ強化企画サイト様*
2009.11.19 Thursday